クレジットカードで法人税は支払える!払い方・必要なもの・注意点も紹介

クレジットカードで法人税は支払える!払い方・必要なもの・注意点も紹介

更新日:

法人税は、クレジットカードで納付できます。クレジットカードで納付すれば、納付窓口に行ったり、現金を用意したりする必要がありません。また、クレジットカードによってはポイントを獲得できるのもメリットのひとつです。

一方で、所定の手数料がかかる点や、都度手続きが必要な点はデメリットともいえるでしょう。このように、法人税をクレジットカードで納付するメリットやデメリットも理解したうえで、自分にあった納付方法を選ぶことが大切です。

そこで、クレジットカード納付のメリットやデメリット、納付手続き方法などを解説します。クレジットカードで納付できる法人税以外の税金(国税)も、あわせて押さえておきましょう。

3行でまとめると…

  • 法人税をクレジットカードで納付する方法##first
  • 法人税をクレジットカードで納付するメリット・デメリット##second
  • クレジットカードで納付できる税金(国税)##matome
監修者 高柳政道(一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級)

監修者

一級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得後、2020年5月に金融コラムニストとして独立。企業に属さないFPとして投資商品の選び方を中心に情報を発信。 資産運用・生命保険・相続・ローンなど、多岐に渡るジャンルの執筆及び監修業務を手掛け、関わった記事数は500を超える。
保有資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、DCプランナー2級

【監修者コメント】
国税クレジットカードお支払サイトを利用すれば、法人税をはじめとした国税をオンラインで納付できます。多忙な方でも金融機関などの納付窓口に出向かずにスムーズな納付が可能です。ただし、法人カードによっては分割払いを利用できないケースもあります。分割で支払うなら、個人カードに切り替えて納付する等、そのときの状況で柔軟に支払い方法を検討しましょう。

目次

法人税はクレジットカードで納付できる

法人税は、クレジットカードで納付できます。

納付する際は、法人カード・個人のカードのどちらを利用しても構いません。

ただし、法人税をクレジットカードで納付する際に利用する「国税クレジットカードお支払いサイト」に対応している国際ブランドと、納付に利用するクレジットカードの国際ブランドが一致している必要があります

「国税クレジットカードお支払いサイト」で利用できる国際ブランドは、次のとおりです。

  • VISA
  • Mastercard
  • JCB
  • American Express
  • Diners Club など

法人名義以外のクレジットカードでも納付は可能

法人税の納付の際は、必ずしも法人名義や代表者本人のクレジットカードで納付しなければならないわけではありません。

ただし、法人名義や代表者本人以外のクレジットカードで納付する場合は、そのクレジットカードの名義人が納付手続きをする必要があります

例えば、代表者の妻のクレジットカードを利用して法人税を納付する際は、代表者ではなく代表者の妻が納付手続きを行いましょう。

法人税をクレジットカードで納付する方法

法人税は「国税クレジットカードお支払いサイト」で納付できます。

「国税クレジットカードお支払いサイト」で法人税を納付する流れは、次のとおりです。

クレジットカードで法人税を納付する手順

なお、一度納付が完了したら取り消せないので注意しましょう。

法人税をクレジットカードで納付するメリット

法人税をクレジットカードで納付すると、次のメリットがあります。

法人税をクレジットカードで納付するメリット

現金を用意しなくても納付できる

法人税を金融機関や税務署の窓口、口座振替などで納付する際は、納付のタイミングに合わせて現金を用意する必要があります。

一方で、クレジットカードは後払いの仕組みであるため、クレジットカードの利用代金が引き落とされるタイミングまでに現金を用意すれば問題ありません

支払回数を選べる

法人税をクレジットカードで納付すれば、支払回数を選べるのもメリットのひとつです。

法人税は、基本的に分割納付できません。しかし、クレジットカード決済であれば、決済時に分割払い(3回、5回、6回、10回、12回)またはリボ払いを選択できます

また、会員専用アプリやWEBサイトから、決済後でも分割払いまたはリボ払いに変更できます。

支払回数を変更することで負担の軽減につながるため、資金繰りの改善が必要な場合には、積極的に活用すると良いでしょう。

ただし、決済時または決済後に分割払いやリボ払いを利用できるかは、クレジットカードによって異なります。所有しているクレジットカードをあらかじめ確認しておきましょう。また、分割払いやリボ払いに設定すると手数料がかかることを念頭においておきましょう。

※UPSIDERカードは分割払いに対応していません。

金融機関などに行かなくても納付できる

法人税は、金融機関や所轄の税務署窓口などでも納付できますが、クレジットカードなら外出せずに自宅など好きな場所で納付手続きできます。

また、金融機関の営業時間や税務署の開庁時間を気にせず、土日祝日や夜間など好きなタイミングで納付することも可能です。

利用代金分のポイントを獲得できる


法人税をクレジットカードで納付することで、利用代金に応じてポイントが獲得できます。

ただしクレジットカードのなかには、税金納付において、ポイント還元率が下がったり、ポイントが還元されなかったりすることがあります。

所有しているクレジットカードの税金納付時の還元率を、あらかじめ確認しておきましょう。

法人税をクレジットカードで納付する時の注意点

法人税をクレジットカードで納付するには、次の注意点もあります。メリットだけでなく注意点も理解しておくことが大切です。

法人税をクレジットカードで納付する時の注意点

決済手数料がかかる

法人税をクレジットカードで納付すると、納付税額に応じて決済手数料がかかります。たとえクレジットカード決済によるポイントを獲得しても、決済手数料を踏まえると、利得性の高さを感じにくいでしょう。

納付税額に応じてかかる決済手数料は、次のとおりです。

納付税額決済手数料(税込)
1円〜10,000円83円
10,001円〜20,000円167円
20,001円〜30,000円250円
30,001円〜40,000円334円
40,001円〜50,000円418円
以降も同様に10,000円を超えるごとに決済手数料が加算されます。

※2024年9月執筆時点

なお、「国税クレジットカードお支払いサイト 」では、納付税額を入力することで決済手数料を試算できます。

領収証書は発行されない

法人税をクレジットカードで納付すると、領収証書が発行されません。

領収証書が必要な場合は、金融機関や所轄の税務署の窓口へ行き、現金で納付する必要があります。ただし、窓口ではクレジットカードで納付できないことに注意が必要です。

なお、法人税をクレジットカード払いする場合、領収証書は発行されませんが、後日納税証明書を請求することは可能です。

納税証明書の発行は、クレジットカード払いから10日〜3週間ほどかかる場合があるため、納税証明書が必要な場合は前もって納付するか、金融機関や所轄の税務署の窓口で直接納付するようにしましょう。

支払いできる上限金額がある

法人税を1回の手続きでクレジットカードで納付するには、次の2つの上限金額内で手続きをする必要があります。

  • 納付額が1,000万円未満(決済手数料を含む)
  • 自分のクレジットカードに設定されている利用限度額

例えば、納付額が決済手数料を含めて1,200万円の場合は、1回目に600万円、2回目に600万円などと複数回の納付手続きが必要です。また、納付額が500万円にもかかわらず所有しているクレジットカードの利用限度額が300万円の場合は、複数月または複数のクレジットカードで納付手続きを行う必要があります。

納付手続き回数を分けるほど手続きにかける労力が大きくなるため、利用限度額の高いクレカで1回の手続きで納付を完了させると便利です。

ボーナス払いは利用できない

法人税をクレジットカード納付する場合に、ボーナス払いの設定はできません。

クレジットカードのボーナス払いとは、8月や1月などのボーナス月に支払うものです。支払回数や支払月は、所有しているクレジットカードによって異なります。

分割払いやリボ払いを活用することで、支払負担を分散させることは可能です。

毎年決済の手続きをしなければならない

法人税をクレジットカードで納付する場合は、納付時期を自分で管理し、都度納付手続きを必要があります。

自動的な手続きではないので、納付を忘れないようにしましょう。

クレジットカードで納付できる法人税以外の税金

クレジットカードで納付できる国税は次のとおりです。附帯税(加算税、延滞税など)の納付も可能です。

申告所得税及び復興特別所得税消費税及び地方消費税法人税(連結納税を含む)地方法人税(連結納税を含む)
相続税贈与税源泉所得税及び復興特別所得税源泉所得税
申告所得税復興特別法人税(連結納税を含む)消費税酒税
たばこ税たばこ税及びたばこ特別税石油税石油石炭税
電源開発促進税揮発油税及び地方道路税揮発油税及び地方揮発油税石油ガス税
航空機燃料税登録免許税(告知分のみ)自動車重量税(告知分のみ)印紙税
国際観光旅客税   

なお、自動車税(種別割)や不動産取得税などの地方税も、クレジットカードで納付できる場合があります。クレジットカードで納付できる税目は、自治体によって異なるため、各自治体のWEBサイトなどで確認しましょう。

法人税の支払いも経理作業も「UPSIDERカード」が便利

UPSIDERカードは、年会費やカード発行手数料無料の法人カードです。利用限度額が最大10億円と法人カードのなかでも高く、法人税のようなまとまった金額の支払いに便利です。

ポイント還元率は1.0%〜で、決済額に応じて100円につき1ポイント獲得できます。貯まったポイントは、1ポイント1円換算で当月の請求から差し引かれる仕組みです。ポイントの有効期限やポイントの交換先を気にする必要がなくなり、毎月自動でコストカットできるのも魅力です。

※各種税金や公共料金にはポイントが付与されません。

また、UPSIDERカードはfreee会計やMoney Forwardクラウド会計など多様な会計ソフトと連携できます。決済データがリアルタイムに反映されるので、月次決算を早期化でき、経理作業の負担を軽減できます。

よくある質問

法人税をクレジットカードで納付することはできますか?

法人税はクレジットカードで納付できます。

法人税をクレジットカードで納付すると次のメリットがあるため、積極的に活用しましょう。

  • 現金を用意しなくても納付できる
  • 支払回数を選べる
  • 金融機関などに行かなくても納付できる
  • 利用代金分のポイントを獲得できる

法人税をクレジットカードで納付すると手数料はかかりますか?

法人税をクレジットカードで納付すると、納付税額に応じて次の決済手数料がかかります。

納付税額決済手数料(税込)
1円〜10,000円83円
10,001円〜20,000円167円
20,001円〜30,000円250円
30,001円〜40,000円334円
40,001円〜50,000円418円
以降も同様に10,000円を超えるごとに決済手数料が加算されます。

※2024年9月執筆時点

法人税をクレジットカードで納付する方法を教えてください

「国税クレジットカードお支払いサイト」で法人税を納付する流れは、次のとおりです。

  1. トップページ「ご利用に当たっての注意事項」の1~6を確認して、「上記の注意事項を確認しました」のチェックマークを入れる
  2. 利用者情報を入力する
  3. クレジットカードの情報を入力する
  4. 入力した内容を確認する
  5. 納付手続き完了

なお、一度納付が完了したらその後の取り消しはできないので注意しましょう。