法人カードやクレジットカードの年会費は消費税が課税される!勘定科目の種類や仕訳方法・例を解説!

法人カードやクレジットカードの年会費は消費税が課税される!勘定科目の種類や仕訳方法・例を解説!

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3行でまとめると…

  • 法人カードの年会費の消費税には、5つの勘定科目がある!年会費は仮払消費税で仕訳しよう##first
  • 法人カードの年会費の消費税は、税抜経理で記入し仕入税額控除を受けるとお得になる!##second
  • 法人カードならUPSIDERカード。発行枚数無制限・限度額最大10億円で60,000社以上の導入実績!

    ##matome

法人カードの年会費の消費税は、課税対象です。計上する際の勘定科目は、仮払消費税を使用するのが一般的です。

しかしいざ手を動かしてみると、「勘定科目や金額はどうやって記入すれば良いの?」「消費税はどの欄に書けば良いかわからない」などと、悩むことも多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、法人カードの年会費に関する消費税の具体的な仕訳方法を解説します。また計上する際に気をつけておくべきポイントや注意点、消費税を計上し忘れた際の今すぐできる対処法も解説します。

税理士や金融のプロが監修し作成し、年会費の消費税の仕訳がわからない方向けに、丁寧に解説した記事です。ぜひ最後までご覧ください。

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監修者 越智聖(税理士)

監修者

越智聖

税理士

松山市の税理士 越智聖税理士事務所、株式会社聖会計代表。経済産業省 認定経営革新等支援機関
“ヒトの為に動く”をモットーとした懇切丁寧な対応で、主に中国・四国全域の中小企業を中心に支援。業種としては不動産業、建設業、飲食業、宿泊業、保険業などを中心に、酪農業、漫画家といった珍しい業種のクライアントまで対応している。会計・税務はもちろんのこと、お客様のお悩み事を解決する総合的なコンサルティング、緻密な経営診断にもとづく経営コンサルティングなどを得意とし、一般的には7割が赤字企業といわれるなか、当事務所の顧問先の黒字率は6割を超えている。

目次

法人カード年会費の消費税は課税対象になる

法人カード年会費の消費税は課税対象になる

法人カードの年会費は、サービスの提供に対する対価として支払われるため、消費税法の課税対象となります。「商品やサービスの対価として支払われる金額には、消費税がかかる」と理解しておけば、課税対象かどうかを判断しやすいでしょう。

また法人カード年会費の消費税は、経費にはなりません。経費として計上できるのは、「税込経理方式」を利用し、勘定科目に「租税公課」で仕訳した場合のみです。法人カードは事業で必要なため、租税公課で仕訳した場合は経費として認められます。もし税抜経理で仕訳する場合は、経費として認められないため注意しましょう。

【参照元】『〔租税公課〕』|国税庁

消費税の5つの勘定科目!年会費は仮払消費税で仕訳

消費税の5つの勘定科目!年会費は仮払消費税で仕訳

消費税の勘定科目には、租税公課、仮払消費税、仮受消費税、未払消費税、未収消費税の5種類があります。その中で、法人カードの年会費の消費税は、仮払消費税として仕訳します。

仮払消費税とは、仕入れや経費を支払う際に一時的に計上する消費税のことです。税抜経理をする場合は、消費税を別で仕訳して正確に経費処理をする必要があるため、仮払消費税の勘定科目で記載します。そのために「仕入税額控除」の仕組みの利用が必要です。

まず法人カードの年会費を支払った日に、「仮払消費税」と貸方科目を「未払金」として計上しておきます。そして消費税の支払い日に、再度「仮払消費税」で、貸方科目を「未払金」から引き落とされた内容に変更し、計上する形式です。

前述したとおり、税込処理でないと年会費の消費税は経費にならない点に、注意しておきましょう。

消費税には3つの課税方式がある!パターン別の計上方法

消費税には3つの課税方式がある!パターン別の計上方法

消費税には本則(原則)課税、簡易課税、そして免税事業者という3つの課税方式があります。法人カードの年会費の消費税を計上する際には、方式によって処理方法が異なります。どの課税方式かを理解し、計上方法も把握しておきましょう。

消費税には3つの課税方式がある!パターン別の計上方法

①本則(原則)課税の場合

本則(原則)課税とは、法人や個人事業主が利用する課税制度です。最も一般的で、企業の大部分が採用している方式です。売上にかかる消費税額から、仕入れや経費で支払った消費税額を控除します。法人カードの年会費も経費のため、この控除対象に含まれます。

本則課税で消費税の計算をする場合は、消費税をわけて仕訳したほうがわかりやすいため、税抜経理を使うケースが大半です。その代わり年会費の消費税は経費にならない点を押さえておきましょう。

消費税を考慮した仕訳が必要なため、少し手間がかかりますが、消費税の申告漏れを防ぎ経理の透明性が高まるメリットもあります。

②簡易課税の場合

法人カードの年会費の消費税を経費にしたい場合、簡易課税方式がおすすめです。簡易課税方式とは、仕入れや経費にかかる消費税を詳細に計算する必要がないため、経理作業の負担を軽減できます。一定の条件を満たす場合に利用できる制度です。

つまり経費を算出する必要がなくなるため、税込方式での仕訳が可能です。経理処理を簡単に行いたい経営者に最適でしょう。

【参照元】『No.6505 簡易課税制度』|国税庁

③インボイス制度の2割特例の場合

インボイス制度の2割特例とは、インボイスの事業者が消費税の納付税額を、売上に係る消費税額の2割にできる特例です。たとえば課税売上100万円に対し、消費税が10万円であれば、10万円×20%=2万円の納税額となります。

消費税に関しての特例のため、消費税額が明確であれば、税抜課税と税込課税のどちらを利用しても問題ありません。目的に応じて、選びましょう。

【参照元】『インボイス発行事業者の「2割特例」適用可否フローチャート』|国税庁

消費税は仕入税額控除(税抜経理)で計上するとお得!

消費税は仕入税額控除(税抜経理)で計上するとお得!

法人カード年会費の消費税は、仕入税額控除(税抜経理)で計上するとお得になるケースが多いでしょう。

税抜経理方式と税込経理方式には、それぞれメリットがありますが、税抜経理なら青色申告で最大65万円の控除を受けられます。この場合、仮払消費税・仮受消費税・未払消費税・未収消費税の使用が必須です。

一方、税込経理方式では、租税公課・未払消費税・未収消費税を用いる必要があります。法人カードの年会費は、消費税を含めた税込金額よりも高いため、税抜経理方式で経費にしたほうが有利になる場合が多いでしょう。

税込経理なら消費税を経費にできますが、税抜処理で年会費を経費に計上したほうが、全体的な経費削減に繋がります。ただし、仕入れや売上なども影響するため、総合的にどちらの方式が良いかの判断が重要です。

税抜方式と税込方式の比較

項目税抜経理方式税込経理方式
使用勘定科目・仮払消費税仮
・受消費税
・未払消費税
・未収消費税
・租税公課
・未払消費税
・未収消費税
メリット青色申告で最大65万円の控除を受けられる経理処理が簡単
デメリット処理が複雑になる消費税を経費に含めるため税額控除が少なくなる

年会費の消費税が仕入税額控除になる条件

消費税が課税されていれば、仕入税額控除の対象となります。法人カードの年会費には消費税が課税されているため、あてはまります。具体的には、事業に使用したと証明できる書類が必要です。明細を保存し、年会費の請求書を管理しておきましょう。

またインボイス制度の導入に伴い、仕入税額控除を受けるためには、適格請求書の保存も必須です。下記項目が記載された適格請求書を保存しておくとベストです。

  • 発行事業者の氏名または名称および登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額など
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

【参照元】『適格請求書等保存方式の概要―インボイス制度の理解のためにー』|国税庁

記入例あり!法人カード年会費の消費税の計上方法

記入例あり!法人カード年会費の消費税の計上方法

法人カード年会費の消費税は、どのように記入すれば良いのでしょうか。記入例を交えながら、ポイントを踏まえて解説します。

記入例あり!法人カード年会費の消費税の計上方法

仕入税額控除(税抜処理)の記入例

仕入税額控除(税抜経理)は、消費税をわけて記入し、詳細な把握を目的とした計上方法です。たとえば法人カードの年会費が5,000円の場合で考えてみましょう。お金が動く支払い日と引き落とし日の両方での計上が必要です。

2024年7月3日に支払い、8月15日に引き落とされるケースを例にします。まず税抜経理かつ引き落としが完了していないため、貸方科目を「未払金」とし、消費税は「仮払消費税」で計上してください。

日付借方科目貸方金額貸方科目貸方金額
2024/07/03(支払日)支払手数料5,000未払金5,000
仮払消費税500

年会費の消費税が引き落とされたら、再度引き落とし日での計上が必要です。法人カード年会費の支払い日は、未払いのため貸方科目を未払金としていましたが、今回は引き落としが完了しているため「普通預金」などの貸方科目を記入します。

日付借方科目貸方金額貸方科目貸方金額
2024/08/15(引き落とし日)支払手数料5,000未払金5,500
仮払消費税500

税込処理の記入例

税込経理の場合、法人カード年会費の消費税はわけずに記入します。年会費を支払った日付で、貸方科目は引き落としをした「普通預金」などを記入してください。税込で記入しているため、借方金額と貸方金額は同じになります。

日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
2024/07/03(支払い日)支払手数料5,500普通預金5,500

簡略化できる場合:仕入税額控除(税抜処理)の記入例

仕入税額控除(税抜処理)ですが、下記の条件両方にあてはまる場合は、記入を簡略化できます。消費税額を含めた金額を一括で計上できるため、消費税をわけて計算する必要がありません。経理処理に時間をかけられない方は、検討してみても良いでしょう。

  • 法人口座(事業用口座)から直接引き落とされる場合
  • 引き落とし日が年度をまたがない場合

簡略化できる場合、下記のように記入してください。

たとえば年会費の支払い日が2024年7月3日の場合、引き落とし日は2024年8月15日になり、年度をまたがないため簡略化で記載できます。貸方科目は「未払金」ではなく引き落としされる「普通預金」などを選びましょう。

日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
2024/07/03(支払い日)支払手数料5,500普通預金5,500

簡略化できない場合:税込処理の記入例

もし法人カードの支払い日が2024年3月31日だと、引き落し日は年度をまたぐため簡略化できません。簡略化できない場合は、消費税をわけた仕入税額控除(税抜処理)をするか、税込処理のどちらかを選びます。税抜処理の場合は、1つ目に解説した記入例を参考にしてください。

税込処理の場合は、以下のように記入します。

簡略化できなため支払い日と引き落とし日の2回での計上が必要です。まずは貸方科目を「未払金」で計上しておき、後日年会費が引き落とされたら引き落とした貸方科目で計上しましょう。

日付借方科目借方金額貸方科目貸方金額
2024/3/31(支払い日)支払手数料5,500未払金5,500
日付借方金額貸方金額
2025/04/15(引き落とし日)支払手数料5,500普通預金5,500

法人カード年会費の消費税を処理するときの4つの注意点

法人カード年会費の消費税を処理するときの4つの注意点

法人カードの年会費の消費税は、経理処理する際に4つの注意点に気をつけなければいけません。損をしたり経理の手間を増やさないためにも押さえておきましょう。

法人カード年会費の消費税を処理するときの4つの注意点

①税抜経理方式は税込経理方式と比べて処理が複雑になる

税抜経理方式は、税込経理方式と比べて処理が複雑になるため、注意が必要です。まず税抜経理方式は、仕入れや経費に対する消費税額を、仮払消費税としてわけて記入するため手間がかかります。

もし売上に関して税抜経理方式を利用した場合、仕入れ時に支払った消費税を「仮払消費税」で記入し、売上時に受け取った消費税は「仮受消費税」で記入するなどややこしさもあるでしょう。

一方税込経理方式では、消費税を一括して処理するため、比較的に経理作業ができます。業務に時間を割きたい方は、税込経理方式がおすすめです。

税抜経理方式は少し複雑で手間がかかりますが、税額控除を利用できるメリットがあります。また消費税をわけて記入する分、正確に経理処理できるため経理の信ぴょう性も向上するでしょう。税務署からの信頼も高まる可能性がある点は押さえておいてください。

②消費税が経費になるのは租税公課で処理する場合のみ

消費税が経費になるのは、租税公課として処理する場合のみです。また税抜経理方式では適用されず、税込経理方式を利用した場合で経費で計上できる点に注意してください。確定申告を青色申告で行なっている場合、税抜経理方式を使う必要があるため、総体的にメリットが多い方法で計上しましょう。

③インボイス対応・非対応ごとに処理する必要がある

法人カード年会費の消費税は、インボイス対応・非対応ごとにわけて処理が必要です。インボイスに対応・非対応の取引をわけることで、正確に税額控除が受けられます。とくに、国や公共団体との取引は非対応となる場合が多い点に注意してください。

手間が増えますが、仕入税額控除が適用され、消費税の負担が増えずに済むメリットは大きいでしょう。

④インボイス制度は負担割合が変わる

経過措置とはインボイス制度に慣れるためのお試し期間のイメージを持つとわかりやすいでしょう。インボイス制度の経過措置期間が終了すると、負担割合が変更されます。

インボイス制度開始から3年経過した、2026年10月1日以降までは、80%の控除が可能です。以降の2029年10月1日までは、50%の控除が可能な点を踏まえて経理処理を行ってください。

少しでも負担を軽減するために、下記の対策もおすすめです。

  • 会計ソフトの導入・経理システムを見直す
    • インボイスを管理・保存できるシステムや法人カードを導入し、経理業務を効率化する
  • 2割特例を利用する
    • 売上に対する消費税の2割だけ納税すれば良いため、負担が減る
  • 簡易課税制度を利用する
    • 仕入税額控除を簡略化できるため、経理処理の負担が減る

インボイス制度で経費精算が変わった点は、下記記事で解説しています。

年会費0円!「UPSIDER」なら消費税申告がカンタン!

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UPSIDERは、利用明細がリアルタイムで反映されるため、月次決算の遅れや漏れを防げます。自動仕訳機能で、明細が自動的に勘定科目に振りわけられ、経理の知識がなくても利用可能です。

また会計ソフトウェアと直接連携できるため、記入の手間も省けます。手動入力でのミスも減らせるでしょう。たとえば、毎月10時間かかっていた会計処理の時間を減らし、消費税申告のミスがなくなるなどが実現可能です。

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経理管理の効率化経理処理の手間を削減し、申告ミスを防止
インボイス電子帳簿保存法・インボイス制度対応

消費税申告のミスを防ぎ、最短でスマートな法人カードを利用したい方におすすめです。今すぐUPSIDERの導入を検討してみてください。

まとめ

まとめ

法人カードの年会費の消費税は、課税対象です。経費計上できるのは、税込経理方式の利用かつ、租税公課で仕訳した場合のみです。税抜経理と税込経理どちらでも計上できますが、仕入税額控除や引き落とし日が年度をまたぐかどうかなど、要因を考慮し選びましょう。

法人カードならUPSIDERがおすすめです。リアルタイムの明細反映で経理業務を効率化でき、消費税の申告ミス・遅れを防止できます。今なら年会費が永年0円のため、この機会に導入をご検討ください。