3行でまとめると…
- 電子帳簿保存法は税務関係の書類の電子データ保存を認めた法律##first
- 電子帳簿保存法では電子取引によるデータは電子保存しなければならない##second
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電子帳簿保存法の改正によって、電子取引のデータの電子保存が義務化されました。法人カードを利用すると電子帳簿保存法の対応がしやすく、業務効率の向上が期待できます。
この記事では電子帳簿保存法の概要や法人カードとの連携が便利な理由などを解説します。
監修者
税理士
松山市の税理士 越智聖税理士事務所、株式会社聖会計代表。経済産業省 認定経営革新等支援機関。
“ヒトの為に動く”をモットーとした懇切丁寧な対応で、主に中国・四国全域の中小企業を中心に支援。業種としては不動産業、建設業、飲食業、宿泊業、保険業などを中心に、酪農業、漫画家といった珍しい業種のクライアントまで対応している。会計・税務はもちろんのこと、お客様のお悩み事を解決する総合的なコンサルティング、緻密な経営診断にもとづく経営コンサルティングなどを得意とし、一般的には7割が赤字企業といわれるなか、当事務所の顧問先の黒字率は6割を超えている。
電子帳簿保存法とは
最初に電子帳簿保存法とはどのような法律か、以下のような観点から確認しておきましょう。
電子帳簿保存法とは
電子帳簿保存法の概要
電子帳簿保存法とは1998年に施行された、税務関係書類の電子データ保存を認めた法律です。
それまでは紙媒体での保存が原則でしたが、電子帳簿保存法により一定の条件を満たしたうえで電子データでの保存が可能になりました。
電子帳簿保存法は繰り返し改正され、2022年1月には電子取引で扱った電子データを紙での保存ができなくなりました。
電子帳簿保存法の対象となる書類
電子帳簿保存法の対象となる文書には、以下の種類があります。
- 国税関係帳簿
- 決算関係書類
- 取引関係書類
上記のうち、国税関係帳簿、決算関係書類は紙での保存と電子データ保存を任意で選択できます。取引関係書類は電子取引での書類は紙での保存は認められず、電子データで保存しなければなりません。
文書の種類 | 書類名 | 保存方法 |
国税関係帳簿 | 仕訳帳、総勘定元帳、売掛帳、買掛帳、現金出納帳など | 電子データ保存 |
決算関係書類 | 貸借対照表、損益計算書、試算表、棚卸表など | 電子データ保存 |
取引関係書類(自己発行分は控) | 請求書、見積書、納品書、領収書など | スキャナ保存または電子データ保存 |
電子帳簿保存法の対象者
電子帳簿保存法の対象者は、所得税や法人税など国税関係帳簿書類の保存義務者です。事業規模の大小を問わず、ほぼすべての法人や個人事業主が対象となります。
電子帳簿保存法による書類の取り扱い方
電子帳簿保存法の保存区分に沿った書類の取り扱いには、以下の3つの方法があります。
電子帳簿保存法による書類の取り扱い方
電子帳簿・電子書類で保存する場合
電子帳簿等保存とは、「電子的に作成した帳簿・書類をデータで保存」することです。会計ソフト等で作成した帳簿や決算関係書類、取引書類をデータのまま保存する場合が該当します。
電子帳簿・電子書類で保存する場合は、以下のルールに従う必要があります。
- システムの説明書やディスプレイ等を備え付けていること
- 税務職員からのデータの「ダウンロードの求め」に応じられるようにしておくこと
※国税庁|電子帳簿保存法「はじめませんか、帳簿・書類のデータ保存」
スキャンして保存する場合(スキャナ保存)
スキャナ保存は、紙の書類を画像データで保存することです。たとえば、取引先から受け取った紙の請求書や領収書などをスキャニングして保存するケースが該当します。
スキャンして保存する場合は、以下の事項にそれぞれルールが定められています。
- 入力期間の制限
- 一定解像度による読み取り
- カラー画像による読み取り
- タイムスタンプの付与
- バージョン管理
- 帳簿との相互関連性の確保
- 見読可能装置等の完備
- 速やかな出力
- システム概要書等の完備
- 検索機能の確保
※国税庁|電子帳簿保存法「はじめませんか、書類のスキャナ保存」
電子取引データを保存する場合
電子取引データの保存は「電子的にやり取りした取引情報をデータで保存」することです。
紙でやり取りしていた場合に保存が必要な領収書や請求書のような書類を、データでやり取りした場合が「電子取引」に該当します。電子取引データは取引先から受け取ったデータと、自社で送付した分の両方を保存しなければなりません。
電子取引データを保存する場合は、以下のルールに従う必要があります。
- 改ざん防止のための措置をとる
- 「日付・金額・取引先」で検索できるようにする
- ディスプレイやプリンタを完備する
改ざん防止のための措置とは、以下のような方法です。
- タイムスタンプを付与する
- 削除訂正の履歴が残るシステムでデータの授受・保存をする
- 改ざん防止の事務処理規程を定めて遵守する
電子帳簿保存法対応に法人カード利用者が増えている理由
電子帳簿保存法に対応していくために、法人カードを利用する会社が増えています。電子帳簿保存法への対応に法人カードが注目されるのは、主に以下の理由からです。
電子帳簿保存法対応に法人カード利用者が増えている理由
利用明細を電子データ保存しやすい
法人カードを利用すると通常はカード利用明細を電子データで受け取り、保存できます。毎月の利用明細は、カード会社からのメールやウェブサイトから各自必要に応じてダウンロードする形が一般的でしょう。
また、電子データで発行される法人カードの利用明細は、電子帳簿保存法の対象となる電子取引データの一種です。そのため、電子帳簿保存法のルールに従って管理する必要があります。
1カ月の明細をまとめやすい
法人カードを利用すると、1か月の明細をまとめやすくなります。法人カードでは1か月分の利用金額を一括で支払うため、支払い時期や方法がバラバラになりません。
また、法人カードの利用明細には日付や金額だけでなく、店名や品目といった経理処理に必要な情報も記載されているため、経費の分類や計上がしやすくなります。
青色申告特別控除の条件を満たしやすい
法人カードを利用すると、青色申告特別控除の条件を満たしやすくなります。青色申告特別控除とは青色申告をしている個人事業主に対して、課税所得額から一定額を控除してもらえる制度です。
この制度を受けるためには、優良な電子帳簿の要件を満たした電子データを保存する方法があります。法人カードの利用で優良な電子帳簿要件を満たしやすくなり、青色申告特別控除による節税が期待できます。
会計ソフトと連携できる
会計ソフトの中には、クレジットカードの利用明細を自動で取り込み、仕訳してくれるものがあります。会計ソフトと法人カードの連携は経理処理や電子帳簿保存法に対応するために大きなメリットです。
会計ソフトと連携することで、経理処理の作業を大幅に効率化できます。法人カードと連携できる代表的な会計ソフトとしては、以下のようなものがあります。
- freee会計(フリー)
- 弥生会計オンライン
- マネーフォワードクラウド会計
電子帳簿保存で法人カード利用を選ぶメリット
電子帳簿保存の対応に法人カード利用を選ぶ、主なメリットは以下のとおりです。
- 業務効率化が期待できる
- 書類の紛失リスクが減る
- 人為的なミスを減らせる
- 情報セキュリティが向上する
- インボイス制度に備えられる
電子帳簿保存法で法人カードを利用する際の注意点
電子帳簿保存法に対応するために法人カードを利用する場合には、以下のような注意点があります。
電子帳簿保存法で法人カードを利用する際の注意点
利用明細と領収書の保存が必要
法人カードを利用する場合は利用明細だけではなく、領収書も保存する必要があります。法人カードの利用明細は消費税法の「仕入税額控除に係る請求書等」に該当しません。
そのため、カードでの経費支払いをした際には取引先から領収書等の適格請求書に該当する証憑を回収し、保存する必要があります。
利用明細が領収書代わりになるか確認が必要
法人カードの利用明細は、基本的には領収書の代わりになりません。しかし、一部の適格請求書の交付義務が免除されている取引で法人カードによる支払いをした場合、利用明細をもとにした仕入税額控除の経理処理が可能です。
たとえば、出張でバスや電車の運賃を法人カードで支払った場合が該当します。この場合、「帳簿のみの保存」が要件とされるため、カード利用明細を保存する必要があります。
※国税庁|消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A
規則性ある情報管理が必要
電子帳簿保存法の電子データ保存では、取引年月日・取引金額・取引先によって検索ができるようにしておく必要があります。
この対応にはデータのファイル名に規則性を持たせるといった方法もありますが、会計システムと法人カードの連携で対応できる場合もあります。
法人カードの電子帳簿保存ならUPSIDERカードがおすすめ
法人カードを選ぶ際には、電子帳簿保存法に対応しているかどうかも重要なポイントです。その点でおすすめなのがUPSIDERカードです。UPSIDERカードは、以下のような特徴を持っています。
法人カードの電子帳簿保存ならUPSIDERカードがおすすめ
電子帳簿保存法の対応が無料
UPSIDERカードでは、電子帳簿保存法に対応するための機能を無料で提供しています。領収書のような証憑のアップロードは、スキャン・スマートフォンでの撮影・PDFいずれにも対応可能です。
電子帳簿保存法に対応した証憑としてアップロードした場合、条件を満たしているかを自動で判定します。証憑の保存ステータスは管理画面からいつでも確認できます。
業界最大!限度額10億円
UPSIDERカードの利用限度額は、業界最大レベルの10億円を設定しています。一般的な法人カードの利用限度額は数百万円程度が相場であり、圧倒的に高い金額といえます。利用限度額が高いため、経費支払いをカード払いに一元化が可能です。また、不測の高額出費にも対応できるため、安心です。
3Dセキュアで安心
UPSIDERカードでは、3Dセキュアというセキュリティシステムを採用しています。3Dセキュアとは、オンライン決済時にパスワードやワンタイムパスワードなどの認証によって不正利用を防ぐシステムです。
3Dセキュアによって成りすましのような不正取引による詐欺被害の防止が可能です。
自動化で楽々経理管理
UPSIDERカードでは、経理業務の自動化が可能です。たとえば、利用明細と領収書を自動的にマッチングさせる機能や、仕訳データを会計ソフトと連携する機能などがあります。
これらの機能により、経理業務の手間や時間を大幅に削減でき、ヒューマンエラーも抑えられます。
Q&A|法人カードの電子帳簿保存法について
クレジットカードの電子帳簿保存法はどうするのですか?
法人カードの利用明細をカード会社が電子データで発行する場合、電子帳簿保存法に基づいてカードの利用明細や領収書のような証憑を電子的に保存する必要があります。
クレジットカードの明細は保存する必要がありますか?
利用明細書を取引の内容確認のためだけに使用して別途領収書のような証憑を保管している場合、国税関係帳簿書類とはみなされないため保管の義務はありません。
電子帳簿保存法に対応しない場合どうなりますか?
電子帳簿保存法に対応しない場合、青色申告の承認が取り消しとなるおそれがあります。詳細は、国税庁の「電子帳簿保存法一問一答」で確認しましょう。
電子帳簿保存法はいつから義務化されますか?
電子取引のデータ保存は2024年1月1日から完全義務化となり、紙での保存ができなくなっています。詳細は国税庁「電子帳簿保存法が改正されました」にて確認しましょう。
まとめ
電子帳簿保存法は何度かの改正を経て2024年1月1日から、電子取引のデータ保存が完全義務化されました。
電子帳簿保存法に対応すると、会計システム導入や業務フローの見直しで社内の業務効率化の推進を期待できます。それに伴い、電子帳簿保存法に対応した法人カードを導入して経費精算の一元化を図ると、より一層の工数削減が見込めるでしょう。
UPSIDERカードは電子帳簿保存法やインボイス制度に対応した機能を無料で提供しています。また、利用枠が大きいため、法人カードによる経費精算の一元化もできるでしょう。
法人カードで効率的に電子帳簿保存法に対応したい経営者様、経理担当者様におすすめです。ぜひご検討してみてください。