法人カード(ビジネスカード)には、ポイント還元や保険といった個人カードと同様の付帯サービスがあるほか、ビジネス向けの特典も多くあります。ビジネスツールの優待や会計ソフトとの連携、アプリを用いた証憑管理システムなどです。
しかし、クレカによって何が付帯するかは異なるだけに、「何を優先して選ぶべきか」に悩む方もいるでしょう。そこでこの記事では税理士監修のもと、どのような付帯サービスがあるのかを紹介したうえで、自社に必要なサービスの見極め方を解説します。
たとえば経費決済をお得にしたいなら還元率重視で選び、生産性を高めたいのであれば会計ソフトへの反映速度を重視するのが良いといった具合です。法人カード選びに悩んでいるときにお役立てください。
なお、お得さも生産性向上も兼ねたいのであれば、「UPSIDERカード」がおすすめです。UPSIDERカードなら、年会費無料で1.0%還元、豊富な優待および機能でビジネスを助けます。
目次
法人カード(ビジネスカード)の付帯サービスはさまざまありますが、ここでは主だった以下について解説します。
法人カードに付帯する優待サービスはさまざまですが、一般的には利用料金や会費を割引するものが多いでしょう。
料金優待系サービスの一例
- 会計ソフト
- ビジネス向けチャットツール
- レンタルサーバー
- クラウドストレージ
- マーケティングサービス
- 専門家への依頼、契約(弁護士、コンサルタントなど)
- コワーキングスペース、シェアオフィス
- 旅行予約サイト
- スキルアップサービス、資格取得スクール
- セミナー
- ジム、スタジオ
- 健康診断
- ネットショップ(オフィス用品からギフト品まで)
料金優待系の付帯サービスは幅広く、業務に直結するツールだけではなく、自身または従業員のスキルアップ・育成や、福利厚生に役立つものもよくラインアップされています。
そのほかでは、カード会社が開催する特別なイベントやセミナーへの招待を行っている法人カードもあります。
追加カードとして、ETCカードや社員用カードが発行できる法人カードもあります。ETCカードの発行は個人カードでも対応していることがありますが、法人カードの場合は、より多くの枚数を発行できるものもあるのが特徴です。
何台もの社用車がある場合でも、カードを入れ替える必要がなく、かつ車ごとに明細が把握できるため便利でしょう。社員用カードは、従業員に持たせることで経費精算の手間を削減できます。
部署ごとや利用先ごとに複数枚のクレカを使い分ける方法もおすすめです。支出管理や予算管理がしやすくなるため、過剰な費用を見極め、正すことも容易になるでしょう。
会計ソフトとの連携が可能な法人カードでは、利用明細が自動的に会計ソフトに取り込まれます。経理業務が効率化され、人的ミスも減らせるでしょう。自動仕訳を活用することで、まだ知識や経験の浅い従業員であっても会計業務がスムーズになるメリットもあります。
また、オンライン型の会計ソフトと連携できる法人カードであれば、利用先や金額が即時に確認できます。不正利用や私的利用の予防にもつながるでしょう。
2023年10月1日からインボイス制度が始まったことをきっかけに、証憑管理システムを付帯サービスとして導入する法人カードが増えています。
「証憑の提出催促」や「インボイス制度・電子帳簿保存法における要件の確認」といった雑務に追われているのであれば、証憑管理システムの導入はおすすめです。
一般的には専用アプリもしくは、Slackなどのビジネスチャットツールとの連携に対応したシステムを用いており、領収書をスマホのカメラで撮影するだけで証憑の提出および要件判定ができる仕組みになっています。
なかには、証憑の提出・未提出を決済ごとにリスト化する機能を備えたシステムを提供するカード会社もあります。
その場合、未提出の決済に関しては、カード保有者に対してリマインドを簡単に送れるようになっていることも多く、催促にかかる手間や心理的負担すらも削減できるでしょう。
法人カードによっては、ビジネス専用のデスクやコンシェルジュサービスを提供していることもあります。出張のための各種手配や、取引先との接待に使えるレストランやゴルフ場の予約依頼などが可能です。雑事を任せることで、事業に集中できるでしょう。
また、法人カードでは特に希望する方が多い「利用上限額の増枠」に関することをはじめ、ビジネス上の相談が可能なケースもあります。
ポイント・マイル還元サービスは、法人カードにもあります。付与されたポイントやマイルは、収入扱いにはなりません。経費決済でお得にためられるでしょう。
ポイントの使い道は法人カードによってさまざまですが、交換先を探す手間を省きたいのであれば、支払い額に充当可能なサービスが良いでしょう。
ただし還元率は個人カードに比べると低めの傾向で、年会費無料の場合は0.5%程度が平均的です。法人利用では、利用額が個人よりも大きくなりやすいためでしょう。1.0%還元以上を望むのなら、中小企業向けの法人カードから探すのがおすすめです。
個人カード同様に法人カードもゴールドカードクラス以上であれば、国内外の空港ラウンジを無料で利用できるものが多い傾向にあります。(※法人カードによっては、一般カードでも無料利用権が付帯)
プラチナクラス以上の法人カードになると、「プライオリティ・パス」の無料登録権が付帯サービスになることが多い点も、個人カードと変わりません。
プライオリティ・パスとは、世界145カ国の空港ラウンジを利用できる会員サービスです。食事やドリンク、スパなどといったラグジュアリーなサービスが提供されるVIP向けラウンジも含みます。
本来であれば年469米ドル(日本円換算:約7万円超)がかかるサービスであるため、プライオリティ・パスを利用するのならそれだけでカード年会費をペイできることもあるほどです。
空港ラウンジを利用できれば、より優雅で充実したフライトを楽しめます。コワーキングスペースが用意されたラウンジもあるので、搭乗までの待ち時間の有効利用が可能です。
海外アシストとは、海外出発前や滞在中にさまざまなサポートを受けられる付帯サービスです。現地の通過為替レートや交通機関などの情報収集をしたり、航空券やホテルの手配を依頼したりできます。
また、海外滞在中にも日本語でのサポートを受けられます。「おすすめのレストランを知りたい」といった観光情報を知りたいときにも、「パスポートを紛失してしまった」といったトラブル時にも心強いでしょう。
専用のダイヤルが用意されており、通常とは問い合わせ先が異なるので、渡航前に番号を控えておくのがおすすめです。
出張が多いのであれば、海外・国内旅行傷害保険が付帯する法人カードを持つことで万が一のときに備えられます。
まず海外旅行傷害保険とは、死亡した場合や、けがや病気によりかかった治療費など補償するものです。そのほか損害賠償が発生したときや、所持品が破損・盗難されたときにも保険金がおります。
国内旅行傷害保険は、主に死亡や傷害が残ったケースを補償するものです。手厚いものでは、入院・通院や手術などの医療費に対して保険金がおりるものもあります。
海外・国内どちらの旅行傷害保険も「利用付帯」と「自動付帯」があり、法人カードによって適用条件が異なる点は注意しましょう。
利用付帯の旅行保険の場合は、事前に旅行に関わる代金(航空券やツアー料金など)を支払わなくては、適用されません。自動付帯は、法人カードを保有しているだけで適用されます。
航空便遅延保険とは、飛行機の遅延や欠航時に備えるための保険です。手荷物の遅延・紛失による損害も補償されるものが多いでしょう。遅延や欠航、紛失によって、本来であれば払う必要のなかった食事代や宿泊費、キャンセル料などが発生したときに保険金がおります。
飛行機の遅延は、年間平均で約1割は起こっています。旅行や出張が多いのであれば、航空便遅延保険があるに越したことはありません。航空便遅延保険が付帯する法人カードの場合、海外・国内ともに付くのが一般的です。ただし、ものによって自動付帯か利用付帯かは異なります。
ショッピング保険が付帯した法人カードでは、決済した商品に対して、一定期間の補償が付与されます。補償期間内に壊れたり、盗まれたりした場合に保険金がおりる仕様です。
補償期間は90日間であることが多く、長期間の補償が必要な場合には向いていないため、注意しましょう。法人カードによって、海外での購入商品に対してのみ適用される保険と、海外・国内ともに適用されるものがあります。
付帯サービスで法人カードを選ぶのであれば、自社に合った付帯サービスを以下の選択肢から見極めましょう。
お得な法人カードがほしいのであれば、ポイントやマイルの還元率を重視して選ぶのが良いでしょう。法人利用の場合、まとまった金額の決済になりやすいため、たった0.5%の還元率差でもたまるポイントには大きな差がつきます。
貯まるポイントの比較
利用額 | 0.5%還元 | 1.0%還元 |
5万円 | 250ポイント | 500ポイント |
80万円 | 4,000ポイント | 8,000ポイント |
120万円 | 6,000ポイント | 1万2,000ポイント |
500万円 | 2万5,000ポイント | 5万ポイント |
800万円 | 4万ポイント | 8万ポイント |
積極的にポイントやマイルをためたいのであれば、1.0%還元以上を目安にするのが良いでしょう。ただし使い道が限られていたり、有効期限が短かったりしては、どれほど多くのポイントをためられたとしても使いこなせません。ポイントサービスを比較するときには、還元率だけでなく使い勝手にまで目を向けましょう。
法人カードの付帯サービスのなかでも、従業員まで優待が適用されるものであれば、福利厚生に生かせます。
優秀な人材を獲得および定着させるための施策として、福利厚生の充実を課題として挙げる企業は多いでしょう。しかし、従業員全員の待遇向上となると非常に多くのコストがかかるため、中小企業ではなかなか実現できないのが一般的です。
その点、法人カードの付帯サービスである優待を福利厚生として役立てられれば、コスパ良く、企業の魅力を高められるでしょう。
おすすめの優待サービスは、まずジムやスタジオ、健康診断などの割引優待です。健康増進をアピールすることで、従業員を大切にする企業というイメージを持たせられます。
職場の地域柄や勤務時間帯上、満足な食事を取るのが難しいようであれば、食事補助の配送サービスも好感度を得られるのではないでしょうか。
子育て世代が多い職場であれば、保養所や託児所の割引優待。従業員の教育に力を入れたいなら資格取得やスキルアップ系サービスの割引優待というように、自社の環境や特色に沿ったサービスを活用するのがおすすめです。
法人カードの導入で生産性を向上させたいのなら、会計ソフトとの連携を重視したものを選ぶのが良いでしょう。おすすめなのはデータ連携に対応しており、利用明細の反映・仕訳のスピード性に優れた法人カードです。
たとえ会計ソフトとの連携ができたとしても、反映が遅くては「月次決算がなかなか締められない」「会議までに情報が出揃わず、検討材料が足りない」といった課題が生まれます。
これでは緻密な予実管理が難しく、無駄なコストがかかったり、勝負に出るための決め手を得られず機会損失してしまったりなど、生産性を落としてしまうでしょう。
また、会計ソフトへの反映が速いと、経理業務の負担が月末や月初めに偏ります。反映スピードに優れた法人カードを導入して日々の業務量を平準化できれば、従業員にかかるストレスが減り、一人ひとりの生産性アップにもつながるでしょう。
支出を把握し、経営に生かしたいのであれば、社員用カードの発行枚数が十分な法人カードがおすすめです。まずは従業員ごとなのか、部署ごとなのか、利用先ごとなのかなど、必要枚数を確認してから選ぶのが良いでしょう。
また、従業員に社員用カードを配布するのであれば、セキュリティ対策にも力を入れているカードを選びましょう。使用する人数が増えるほど、故意・過失問わず、不正利用や私的利用のリスクは高まるためです。
万が一のことがあれば不正をした従業員に対して民事訴訟を起こしたり、株主に対して説明の場を設けなくてはいけなくなったりなど、大きな手間が発生します。「世間からの評判・信用が損なわれ、株価が下落」といった直接的なダメージも大きいでしょう。
具体的には、以下のようなセキュリティ対策およびサービスを提供している法人カードがおすすめです。
- 不正利用の二重検知(自動検知+オペレーター検知)
- カードごとの利用制限(利用先、限度額、権限など)
- カードの即時ロック、アンロック機能
- 決済時のリアルタイム通知
また、会社としても、利用上の規定整備および周知を徹底しましょう。
社用車の数が多いのであれば、台数分のETCカードが発行可能かを確認しましょう。入れ替えの手間がなくなるだけでなく、1台ごとの利用明細が把握できるようになります。ETCカードの私的利用を予防できるでしょう。
現時点でETCカードを導入していない場合であれば、一時的に従業員に立て替えてもらうこともなくなります。領収書の提出・照合などといった業務も削減できます。
ただし社員用カード同様、ETCカードも発行枚数が増えるほど、不正利用や私的利用のリスクは高まります。セキュリティ対策が整った法人カードを選ぶことと、内部統制を改めて見直して広く周知することを心掛けましょう。
企業規模を拡大中の小規模企業や中小企業の場合、些末な雑務が増えたり、資金調達に悩まされたりすることが増えるでしょう。
かといって新たな部署を設けたり、専門家を雇ったりするほどでもない、またはコストがない状況であれば、ビジネスデスクのサービスが充実した法人カードがおすすめです。
レストランをはじめとした各種予約や、専門家の紹介など、幅広い雑務を依頼したいのであれば、コンシェルジュサービスのあるクレカが適しています。一般的にはプラチナカード以上に付帯するサービスです。
一方、「資金調達のために利用上限額を上げたい」といったクレカに対する相談なのであれば、一般カードのビジネスデスクでも可能でしょう。
ただし、個々の経営状況を加味して、柔軟に相談に乗ってもらえるかはカード会社によって異なります。法人カードに限らず金融サービスでは、起業間もなかったり、企業規模が小さかったりする場合、貸し倒れリスクを懸念するのが一般的です。
相談したとしてマニュアル通りの回答しかもらえないような状況を避けたいのであれば、「独自基準の与信審査」を実施しているカード会社を探しましょう。
法人カードを付帯保険で選ぶのは、あまりおすすめできません。保険に関していえば、法人カードと個人カードにはほぼ違いがないためです。
年会費無料クレカの保険金相場を比較(海外旅行保険の場合)
| 法人カード | 個人カード |
最高保険金額 | 2,000万円 | 2,000万円~3,000万円 |
傷害治療費用 | 50万円~100万円 | 100万円~200万円 |
疾病治療費用 | 50万円~100万円 | 100万円~200万円 |
賠償責任 | 2,000万円 | 2,000万円~3,000万円 |
携行品損害 | 15万円 | 20万円 |
救援者費用 | 100万円 | 100万円~200万円 |
むしろ旅行保険に関しては、個人カードのほうがやや充実している傾向(※年会費無料クレカで比較した場合)にあります。また、法人カードだからといって保険の適用範囲が広がることもありません。従業員を被保険者にするには、本カードを持たせる必要があります。
経営者自身の保険が必要なのであれば、別途、個人カードを用意したほうがコスパに優れるでしょう。従業員に保険が要る場合は、労災保険や単体の保険商品を契約するのが適しています。
法人カードの付帯保険については、以下の記事でさらに詳しく解説しているのでご覧ください。
法人カードの付帯サービスにお得さを求めている中小企業には、「UPSIDERカード」がおすすめです。本カードから社員用カードに至るまで年会費無料にも関わらず、優待サービスが豊富、さらには高還元をお約束します。
UPSIDERカード会員様には、「Boost Your Business」と呼ばれるリワードプログラムがご利用いただけます。こちらのプログラムには、非常に多くの優待サービスがラインアップされており、以下はその一例です。
- オンラインビジネスツール「Google Workspace」……利用料金5%OFF
- 中小企業特化型の企業広報サポート「アントレ」……メディア露出無料診断会へ招待
- 広報戦略のサポートコンサル「PRoS+」……コンサルティング1時間無料
- 顧客分析システム「Knowns Biz」……最大29万8,000円分OFF
- 食事補助・福利厚生サービス「オフィスおかん」……導入時の初期費用無料 など
ビジネスに直結する優待を中心に、なかには福利厚生の向上に使えるサービスもあります。
UPSIDERカードは、1.0%の高還元を誇ります。さまざまな経費決済で多くのポイントをためられるでしょう。そのうえ、Google広告、YouTube広告、Yahoo!広告に関しては、最大1.5%まで還元率が上がります。
対象媒体の月次決済額 | Google広告、YouTube広告 | Yahoo!広告 |
5,000万円以上 | 1.5% | 1.5% |
3,000万円以上 | 1.2% | 1.2% |
3,000万円未満 | 1.0% | 1.0% |
広告運用費は企業規模の成長に伴い、かさみます。早めにUPSIDERカードに切り替えて、多くのポイントを獲得しましょう。
UPSIDERカードはお得なだけでなく、生産性の向上にも貢献します。
- 社員用カードの発行も年会費無料(枚数は原則、無制限)
- 会計ソフトとのデータ連携に対応
- インボイス対応の証憑管理システムを提供
- 限度額は独自与信審査により決定、相談に柔軟対応
- 万全のセキュリティ体制で不正利用の発生可能性ほぼゼロ
「社員用カードを複数枚使い分けたい」や「経理業務を能率化したい」など、さまざまな需要にマッチするでしょう。
導入事例:株式会社WAKAZE様
導入理由:経理体制が整っておらず、無用な手間やコストがかかりやすいうえにセキュリティ面の課題も大きかった 利用者の声:消耗品費が約90%削減された(用途ごとに社員用カードを使い分けることで経費の流れが目に見えて把握できるようになったほか、経費決済の透明性が高まり、従業員の意識までも改革されたことが大きいと推察) |
https://userstory.up-sider.com/posts/wakaze
法人カードの付帯サービスには、さまざまな方向性のものがあります。どのようなサービスが適しているかは、企業規模や経営状況によって異なるでしょう。
なかでも「起業間もなくである」や「会社をこれからどんどんと成長させていきたい」と考えている中小企業様には、UPSIDERカードがおすすめです。
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