法人カードの中には、電子マネーと紐づけて使用できるものがあります。クレジットカードを使用しての買物は、暗証番号の入力やサインが必要です。しかし、電子マネーは決済端末にかざすだけでスムーズに買物が済ませられます。
さらに、電子マネーを利用して支払った料金は、法人カードの明細に反映されます。利用明細は、会計ソフトと連携すれば自動で反映され、作業の効率化が可能です。さまざまなメリットがある一方、注意点もあります。
法人カードで電子マネーを使用するメリットや注意点を確認して、自社に合った法人カードを活用しましょう。
【監修者コメント】
電子マネーはクレジットカードと違い、会計時にサインや暗証番号の入力を求められることがありません。端末に挿入するよりも簡単なタッチ式での決済であり、忙しいビジネスパーソンの会計にピッタリです。一方、クレジットカードは利用可能枠の範囲内であれば、利用金額が自由というメリットがあります。電子マネーは1回の決済ごとの上限金額が設定されていることもあるため、高額な買い物には向いていません。電子マネーとクレジットカードそれぞれの利点を生かし、出張や接待での決済を快適なものにしていきましょう。
目次
電子マネーとは決済サービスのひとつであり、法人カードでも使用可能な場合があります。電子マネーはクレジットカードのように、サインや暗証番号の入力をしなくても決済可能なのが特徴です。
法人カードで使える電子マネーの種類を紹介します。
2024年時点では、法人カードで使える電子マネーは「iD」や「QUICPay™(クイックペイ)」などのポストペイ型の電子マネーが挙げられます。ポストペイ型とは、あと払い方式のことです。
電子マネーと法人カードは紐づけされているため、法人カードを使用して電子マネー決済すると、利用代金はクレジットカードで引き落としすることになります。
例えば、iDで決済した場合、法人カードの利用代金として利用明細に載ります。
利用方法は、支払い時に「iDで(QUICPayで)」と伝え、電子マネーに対応した法人カードを決済端末にかざして支払いすれば完了です。
Apple Payや Google Pay(TM) とは、電子マネーやクレジットカード、交通系ICカードをまとめて管理するシステムです。電子マネーを入れておく財布のような役割であると考えましょう。
Apple Payや Google Payに電子マネー各種を連携して、支払いに利用できます。
例えば、自分のiPhoneに、Apple PayとiD対応の法人カードを設定します。支払いをするときは、iPhoneをかざし、Apple Payを使ってiDで決済する流れです。
法人カードで電子マネー決済をするメリットは、次の3つが挙げられます。
電子マネー決済は、決済端末にスマートフォンなどをかざすのみなので、スムーズに支払いが完了します。
現金の受け渡しや、クレジットカード利用時のサイン、暗証番号の入力などの行程がないため、レジが混雑しているときや急いでいるときなどに便利です。
電子マネー決済の利用履歴は、法人カードの利用履歴と一緒に確認できるため、経理作業の負担軽減になります。
例えば、現金で会社の備品を購入した場合、領収証書を基に手入力による仕訳作業が必要です。従業員個人の現金で立て替えた場合は、従業員自身、または経理担当者が立て替えた内容を仕訳し、経費申請をして清算するなどの作業が発生します。
一方、電子マネー決済は、法人カードと会計ソフトを連携しておけば、決済と同時に会計ソフトに記録されるため、現金での経理作業は不要となります。
電子マネー決済を利用すると、紐付けしているクレジットカードの利用代金となり、利用分のポイントを受け取れます。
貯まったポイントを利用して、法人カードの支払いに充てることで経費削減にもつながります。
現金払いではポイントは獲得できないため、電子マネーを利用するメリットといえます。
電子マネーに対応した法人カードを利用する際は、次の3つに注意しましょう。
電子マネーで支払うと法人カードの利用履歴に反映されるため、万一従業員の私的利用があってもすぐにわかります。従業員との信頼関係にも影響するため、私的利用が発生しないように社内でルールを設け、徹底することが重要です。
従業員が使用するスマートフォンが仕事とプライベートで兼用の場合は、電子マネーに対応した法人カードを登録する可能性があります。故意ではなく、誤って私的な買物に法人カードの電子マネーを使ってしまう可能性もないとは言い切れません。
法人カードの電子マネーを使用する際のルールを設定し、従業員に周知するようにしましょう。
クレジットカード同様に、電子マネーも第三者に不正利用される危険性があります。例えば、電子マネー決済を設定したスマートフォンを紛失し、第三者が拾って使い込んでしまうケースです。
紛失や不正利用が発生しないように、取り扱いに関する注意点を従業員に周知しましょう。万一、法人カードやスマートフォンを紛失した場合は、速やかに報告してもらうことも重要です。
電子マネーに対応していない、または現金のみの店舗やサービスもあります。
昨今はキャッシュレス決済できる店舗が増えていますが、電子マネー決済に対応していないことも想定して、現金も用意しておくと安心です。
UPSIDERカードでは、モバイルSuicaにチャージすることで電子マネーとして使用可能です。しかし、法人カードを選ぶ際は電子マネーに対応しているか否かよりも、自社が求める機能がそろっているかで選ぶと、より法人カードの強みを活かせます。
UPSIDERカードは、ご利用先の制限や会計ソフトとの連携などの機能が豊富にあり、経理作業の効率化が図れます。
UPSIDERカードは、VISAのタッチ決済に対応しています。クレジットカードを決済端末にかざして支払いできるのが特徴です。
UPSIDERカードは会計ソフト各種と連携が可能であり、支払いをするとリアルタイムで会計ソフトに反映されます。
例えば、末日にご利用した場合、翌日の月初1日には反映されます。請求額の確定が早いため、月次決算の早期処理が可能です。
UPSIDERカードを導入され、月次決算が早くなったことで取締役会までに数字の分析ができるようになり、経営方針を考える有意義な取締役会になった事例があります。詳しくは下のリンクからご覧ください。
UPSIDERカードは、追加カードの発行枚数が無制限なのも大きな特徴です。さらに、カードごとに日次・月次・取引など、それぞれの条件に合わせて上限金額や利用期間などを設定できます。
例えば、プロジェクトや期間限定のイベントなど一時的に支払いが発生するような場合は、担当者に金額や利用期間を設定してカードを持たせることが可能です。
利便性の高いだけではなく、年会費・発行手数料無料でご利用できます。
法人カードで電子マネーを使用できます。法人カードの種類によって、使用できる電子マネーが異なるため、確認しましょう。中には、電子マネーに対応していない法人カードもあるため、その点もあわせて確認しておきましょう。
法人カードで電子マネー決済をする際には、次のメリットが挙げられます。
- 支払いがスムーズになる
- 経理作業の負担軽減につながる
- 利用代金分のポイントを獲得できる
詳細は「法人カードで電子マネー決済をするメリット 」をご確認ください。
電子マネーを使うときには、次の点に注意しましょう。
- 私的利用しないようルールを設ける
- 第三者によって不正利用される可能性がある
- 電子マネー決済ができない店舗・サービスもある
法人カードや電子マネーを設定したスマートフォンなどの取り扱いルールを徹底することが重要です。
詳細は「電子マネーに対応した法人カード利用時の注意点」をご確認ください。
(※)「iD」は株式会社NTTドコモの商標です。