3行でまとめると…
- 法人カードは、接待費や公共料金など経費計上できる費用の支払いに幅広く使える##first
- 年会費や不正防止機能の有無などを比較し、自社に合った法人カードを選ぶことが重要##second
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法人や個人事業主に対して発行される法人カードは、経理業務の効率化やキャッシュフローの改善など、多くのメリットが期待できるカードです。法人カードは、接待や消耗品購入をはじめとしたさまざまな決済に利用できます。
この記事では、法人カードが何に使えるのか具体的に紹介します。法人カードを発行するメリットやカードの選び方も解説するので、導入検討時の参考にしてください。
監修者
税理士
松山市の税理士 越智聖税理士事務所、株式会社聖会計代表。経済産業省 認定経営革新等支援機関。
“ヒトの為に動く”をモットーとした懇切丁寧な対応で、主に中国・四国全域の中小企業を中心に支援。業種としては不動産業、建設業、飲食業、宿泊業、保険業などを中心に、酪農業、漫画家といった珍しい業種のクライアントまで対応している。会計・税務はもちろんのこと、お客様のお悩み事を解決する総合的なコンサルティング、緻密な経営診断にもとづく経営コンサルティングなどを得意とし、一般的には7割が赤字企業といわれるなか、当事務所の顧問先の黒字率は6割を超えている。
法人カードは何に使える?おすすめの使い方を解説
法人カードは何に使えるのか、おすすめの利用シーンをさっそく解説しましょう。
法人カードは何に使える?おすすめの使い方を解説
接待で使う
法人カードは、営業先やクライアントとの飲み会、ゴルフ接待にかかった接待・交際費の決済に利用可能です。接待はビジネスに関係するものと考えられるからです。接待・交際費を全額自社で負担する場合、法人カードで支払って全額経費計上できます。ゴルフ接待もプレー代の支払いに法人カードが使えるようであれば、一人分をカード決済して経費計上するとよいでしょう。
また、カード会社によっては法人カード利用にともない、タクシーチケットを手配可能な場合もあります。タクシーチケットも経費計上できるので、接待終わりにお客様を見送る際に利用してもよいかもしれません。
消耗品・部品の購入時に使う
オフィスなどで使う消耗品、オフィス設備の交換用部品などを購入する際も法人カードが利用できます。
従業員が使用する文房具類、コピー用紙、プリンターのインクリボンといった消耗品は購入頻度が高く、一回にかかるコストは限られていても、トータルで見るとまとまった金額になります。
定期購入を利用する場合も法人カード払いに設定しておくのがおすすめです。貯まったポイントを活用すれば、経費削減や福利厚生の充実などにつなげられます。
公共料金の支払いに使う
法人カードの利用方法として意外に見落としがちなのが公共料金の支払い。電気代・ガス代・水道代のいずれも法人カード払いが可能です。
会社は電気やガスの使用量が多く、公共料金が高額になることも珍しくありません。法人カードで支払えば一括で口座から引き落とされるので、経理業務が極めてシンプルになります。
支払い金額が大きい分、付与されるポイントやマイルも多くなるでしょう。ポイント還元を考慮すると実質的にインフラを割引料金で利用できるのです。
また、公共料金を別々に支払っていると、振込設定を忘れるなどヒューマンエラーのリスクが高まります。法人カードでの一括口座落としならヒューマンエラーとは無縁で、余計な心配をする必要もありません。
通信費の支払いに使う
公共料金とともにインフラ要素の強い通信費も法人カードで支払いができます。プロバイダー料金やWi-Fi設置にかかる料金、ホームページドメインの管理費用など、通信に関する費用はすべて法人カード払いに設定しておくとよいでしょう。
通信費はいずれも毎月もしくは毎年発生する固定費であり、法人カードで支払えば自動的にポイントやマイルが貯まります。
インターネット関連に加え、NHK受信料も法人カードで支払える費用です。2カ月に一度の支払いを法人カードに切り替えれば、通信費と同様、自動的にポイントやマイルを貯めることができます。
会社が負担する税金の支払いに使う
会社が納付しなければならない税金の支払いにも法人カードが使えることをご存じでしょうか。法人カードで支払い可能な税金(会社に関わりそうなものを抜粋)は次のとおりです。
- 法人税(連結納税を含む)
- 地方法人税(連結納税を含む)
- 復興特別法人税(連結納税を含む)
- 消費税
- 揮発油税及び地方道路税
- 揮発油税及び地方揮発油税
- 登録免許税(告知分のみ)
- 自動車重量税(告知分のみ)
- 印紙税
出典:国税庁「クレジットカード納付のQ&A」
国税を法人カードで支払う場合、国税庁の「国税クレジットお支払サイト」を利用します。アクセス後に納付情報とクレジットカード情報を入力すればオンラインで手続きが完了します。カード支払いは決済手数料がかかるので、手数料以上のポイント還元が見込める場合は積極的に活用しましょう。
カード会社によって利用可否が異なるため、法人カードでの納税を希望する場合は事前にカード会社へ確認しておくと安心です。
また、クレジットカードで税金を納めると領収証書が発行されないため注意が必要です。領収証書を発行してもらうには窓口で納付しなければなりませんが、現状窓口での納付はクレジットカード払いに対応していません。
参考:国税庁「国税クレジットお支払サイト」
事務所の家賃に使う
賃貸オフィスに入居していると、毎月事務所の家賃を支払わなければなりません。不動産会社によっては家賃のクレジットカード払いを認めているケースもあります。カード払いが可能なら、法人カードでの支払いがおすすめです。
家賃は固定費のなかでも金額が大きい項目のため、相当なポイント還元効果が期待できます。まずは、事務所が入居しているビルを管理する不動産会社に、クレジットカードでの家賃支払いが可能か問い合わせてみましょう。
出張先で使う
出張先での支払いにも法人カードの利用が適しています。出張時には、交通費・宿泊費・交際費などさまざまなコストが発生します。
これらは支払い先が別なので、従業員が個人カードで支払う場合には精算業務が複雑です。従業員による立替払いだと出張精算も必要になり、経理担当の負担が大きくなりかねません。
出張先での支払いをすべて法人カードにすれば、どこでいくら使おうとも一括で口座から引き落とされるため、経費処理がシンプルになります。
立替払いや出張精算の必要もなく、経理担当や出張の多い従業員の負担軽減にもつながるでしょう。カードによっては、空港ラウンジや優待サービスが利用できるという特典もあります。
福利厚生費に使う
上場前のベンチャー企業や中小企業では、大企業のような充実した福利厚生を提供するのは難しいケースが多いでしょう。そこで活用したいのが、法人カードの付帯サービスを利用した福利厚生の提供です。
法人カードにはビジネス向けの付帯サービスが多く用意されています。カード会社によってサービス内容は異なるものの、従業員の福利厚生につながる優待もあります。従業員向けの追加カードを発行している場合、追加カードでも優待を受けられるケースが多く、福利厚生費の節約につながるでしょう。
そもそも法人カードとは?
法人カードは幅広い用途で使えると紹介しましたが、そもそも法人カードとはどのような特徴を持つカードなのでしょうか。
法人カードはその名のとおり法人向けに発行されるクレジットカードで、個人事業主でも利用可能です。大きく「ビジネスカード」と「コーポレートカード」の2種類があります。
- ビジネスカード
カードの利用者が20名以下の中小企業や個人事業主を対象とした法人カード。代表者の与信審査で発行できるビジネスカードもあり、創業間もないベンチャー企業にもおすすめ。 - コーポレートカード
おもに大企業向けに発行される法人カード。限度額を高く設定できるなどの特徴がある。
中小企業向け・大企業向けと紹介しましたが、2つのカードには共通する特徴も多くあります。個人向けに発行される通常のクレジットカードとの違いは、利用金額を法人名義の口座から引き落としできること、従業員向けの追加カードを申請しやすいことなどが挙げられます。
法人カードと個人カードの違いを解説
法人カードと一般的な個人カードの違いについて掘り下げて解説しましょう。
法人カードと個人カードの違いを解説
引き落とし口座
個人カードの場合、契約する個人名義の口座から利用金額が引き落とされます。一方、法人カードは個人名義の口座だけでなく、法人名義の口座も引き落とし口座に設定可能です。
支払方法
個人カードでは一括払いのほか、分割払いやリボ払いといった複数の支払方法が用意されています。一方、法人カードは一括払いのみのサービスがほとんどであり、個人カードのような支払方法の選択肢はほぼありません。
付帯サービス
個人カードでは空港ラウンジの利用、保険の適用といった付帯サービスが一般的です。これに対し、法人カードは法人の経費削減につながる優待など、ビジネス向けの特典が充実している傾向にあります。たとえば、経営相談ができるビジネスコンシェルジュサービス、飲食店やホテルの割引サービスなどが挙げられます。付帯サービスはカード会社によって異なるので事前に確認しておきましょう。
法人カードを発行するメリットを解説
法人カードを発行することで、法人や従業員にとってどのようなメリットが期待できるのでしょうか。代表的なメリットを3つ取り上げます。
法人カードを発行するメリットを解説
経費管理が効率化する
法人カードを発行すると経費管理の効率化を図れます。従業員に発行する追加カードも含め、法人カードの利用金額はすべて一括で法人名義の口座から引き落とされます。
法人カードの利用情報を見れば利用内容も簡単にチェックができるため、領収書がなくてもスムーズな経費精算が可能。余計な申請手続きが不要となり、従業員の業務効率化にも寄与します。
小口現金がいらなくなる
小口現金の管理を面倒に感じている経理担当者も多いのではないでしょうか。経理業務を非効率にしている小口現金の管理から解放されるというのも、法人カードを発行する大きなメリットです。
日常的な経費を法人カードで決済すれば、小口現金を処理する必要がありません。小口現金の取り扱いが減ることにより、人為的なミスの防止効果も期待できます。
小口現金を削減し業務効率化を実現できる法人カードについては、「【月100時間の業務負荷解消】小口現金を削減して業務を効率化する法人カードとは」のお役立ち資料にて詳しく解説しています。
付帯サービスを利用できる
先ほども紹介したように、法人カードはビジネス向けの付帯サービスを利用できるというメリットもあります。
具体的には、経営者や従業員の健康増進を目的とした健康相談の実施、ホテル・レストランなどの割引、育児や介護に関するサービスの提供といったサービスが見られます。
追加カードでも付帯サービスを利用できることが多く、従業員満足度の向上にもつながるでしょう。
法人カードを発行するデメリットも確認
法人カードには多くのメリットがある一方、デメリットも存在します。発行にあたって注意すべきポイントを見ていきましょう。
法人カードを発行するデメリットも確認
キャッシングできない場合がある
法人カードでは、個人カードで一般的なキャッシングが利用できないケースが多くなっています。キャッシングとは、あらかじめ設定された限度額の範囲内でお金を借りられる機能のこと。ATMでの現金引き出しや、インターネットで受け付けるネットキャッシングなどがあります。
キャッシングが利用できる法人カードも一部ありますが、全体として数は多くありません。法人カードによるキャッシングの利用を検討している場合は、キャッシングの利用可否を事前に確認しておきましょう。
支払方法が限定されることがある
法人カードは、個人カードのように支払方法が豊富ではありません。支払方法は一括払いに限定されていることが多く、分割払いやリボ払いは選択できないケースがほとんどです。決済時に分割払いなどの利用を検討している場合は注意しましょう。
一括払い以外の支払方法を利用したい場合、個人カードを利用したほうが使い勝手が良いと感じることもあるかもしれません。
自社に合う法人カードを探そう!選び方を解説
法人カードを発行している会社は多くあります。自社に合った法人カードを選ぶには、どのようなポイントに着目すればよいのでしょうか。自社に合う法人カードの選び方を解説します。
自社に合う法人カードを探そう!選び方を解説
年会費で選ぶ
個人カードは年会費無料のものも多いですが、法人カードは年会費がかかるケースが大半です。また、有料の個人カードと比べて年会費が高めなので十分に確認しましょう。
ただ、年会費の高低だけで選ぶのはおすすめしません。年会費は高いものの付帯サービスが充実している、ポイントやマイルの還元率が良いといったカードもあるためです。年会費とサービス内容のバランスを踏まえ、自社のニーズに合った法人カードを選びましょう。
ステータスで選ぶ
ステータスの高い法人カードを選ぶという考え方もあります。
法人カードの利用シーンを考えた場合、営業先やクライアントの前で使用する機会もあるでしょう。こうしたタイミングでプラチナカードやゴールドカードといった高ステータスの法人カードを持っていれば、信用力や資金力のある会社であることを相手に示すことができます。
会社の権威性を高めたいと考えているなら、年会費が高くてもステータスで選んでみましょう。
還元率で選ぶ
法人カードを発行するメリットとして、利用額に応じてカード独自のポイントやマイルが貯まることが挙げられます。
ポイントやマイルの還元率はカードの種類によって異なり、年会費が高くステータスの高いカードほど還元率もアップする傾向があります。貯めたポイントやマイルは、物品の購入費用にあてる、従業員の福利厚生サービスの原資にするなど多様な使い方が可能。
経費削減効果を狙うなら、還元率の高さを基準に選ぶのもひとつの手です。
追加カードの上限枚数で選ぶ
法人カードを従業員にも渡したいとき、追加カードの発行が必要です。追加で発行できるカードの枚数には通常上限があり、どのカードを選ぶかによって上限枚数の設定が異なります。
また、追加カードの発行手数料もカード会社によりまちまちで、「10枚までは無料」など一定の無料枠を設けている法人カードもあります。事業拡大により追加カードの発行が見込まれる場合には、追加カードの上限枚数や発行手数料を基準にカードを選ぶのもよいでしょう。
付帯サービスで選ぶ
繰り返しになりますが、付帯サービスの内容はカード会社やカードの種類によって異なります。たとえば、従業員の海外出張が多い会社の場合、海外出張向けの保険や空港のラウンジサービスといった付帯サービスが狙い目。ほかの会社との接待で法人カードを使う機会が多いなら、レストラン割引やタクシーチケットのサービスがあるカードを選ぶと効果的です。
上記のように、自社の事業やビジネスシーンにマッチした付帯サービスで選ぶという考え方もあります。
ツール・ソフトとの連携性で選ぶ
法人カードによる経理業務の効率化や経費精算の省力化を重視するなら、経費管理ツール・ソフトとの連携のしやすさを基準に選ぶのがおすすめです。
特にカードの利用履歴をツール・ソフトに落とし込んで使いたい場合は、連携性があるかどうかが重要なポイント。これからツール・ソフトの導入を予定しているのであれば、導入予定のツールと検討中の法人カードの連携が可能か、仕様のチェックを忘れないようにしましょう。
法人カードと会計ソフト(freee会計)の連携方法については「UPSIDERとfreee会計の連携フローを徹底解説」のお役立ち資料にて詳しく解説しています。
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利用先を制限できる機能の有無で選ぶ
法人カードは便利な反面、従業員一人ひとりに追加カードを持たせると私的利用のリスクが高まります。そのため、法人カード発行時には不正利用対策の検討が必要です。
数ある対策のなかでもとりわけ効果が期待できる機能が「利用先制限機能」。カードごとに利用先や利用可能額を制限することで、意図しない利用を防止することができます。不正利用対策を重視するなら「利用先制限機能」のある法人カードを選ぶのが得策です。
まとめ
法人カードが何に使えるのか紹介しましたが、簡単にいえば会社経費として計上できる費用であれば、基本的に何でも法人カードが使えるということです。法人カードを使えば、経理業務の効率向上やポイント付与による経費削減などのメリットが期待できます。この記事で紹介した選び方を参考に、自社に合った法人カードをぜひ導入しましょう。
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